普段音楽をあまり聴かなくなったことは以前書いたのですが、今回は、その続き。
年齢のせいなのか体質が変わったせいなのか、BGMと称して店内は無音楽であってはならないという根拠のない強迫観念のもとにポリシーもなく音を垂れ流している空間を筆頭に、スピーカーから流れてくる音楽に、体が抵抗を示すことが多くなりました。
先日も、書類の整理をしようと入ったお店に流れていたJ-ポップスにすっかりノックアウトされてしまいました。
だからといって、音楽を聴くことを放棄したのかというとそうではなく、むしろ、人間が音楽をつくりだすたことの神秘をより感じているといえます。言い換えれば、より主体的に音楽を聴くようになったということでしょうか。
生演奏を聴くのは本当に好きですし、録音を聴くときも、しっかりと腰を据えて傾聴するのが好きになりました。
つまり、いわゆる「ながら」としてスピーカーから垂れ流される音楽を受け取ることが困難になったということです。
思えば、私は音楽をつくるとき、自分が生で聴きたいもの、録音して傾聴したいものをつくっています。しかも、できれば生身の人間の演奏で。ですからもちろん、すべて自分の想定通りにコントロールできるわけではありません。そこが面白さでもあり、難しさでもあります。